
こんにちは!
「仏具の教科書」を運営している、現役主任仏具コーディネーターのスギです。
仏具店員として、2009年からお客様と向き合ってきました。
「少し変わった、専門的な仕事がしたい」
「手先の器用さや、人と話すことが好きという長所を活かしたい」
そんな思いから、私は仏具の世界に飛び込みました。
ノルマがないからこそ、伝えられる「本当のこと」


幸いなことに、私の働く店には営業ノルマが一切ありません。
だからこそ、私はお客様に対して無理に商品を勧めたりせず、本当に正しく、必要な情報だけを誠実にお伝えすることに全力を注ぐことができます。
私の仕事は、単にモノを売ることではありません。
お客様が仏事に関する正しい知識を身につけ、どんな場面でも自信を持って振る舞えるようになること。
それこそが、私の真の役割だと考えています。
私が「正しい情報」の発信にこだわる、たった一つの理由


私がこのブログを始めたのには、ある個人的な、そして悔しい体験が原点にあります。
それは、数年前に祖母の葬儀を執り行った時のことでした。依頼した僧侶は、あろうことか宗派を偽り、本来あるべき作法とは違う形で葬儀を行ったのです。その事実を指摘しても、非を認めないばかりか、高圧的な態度を取られました。
大切な祖母を見送る、一度きりの大切な儀式が、偽りのものだった。
故人を想う家族の気持ちが、踏みにじられた。
仏事の世界に身を置くプロとして、そして一人の孫として、これほど悔しく、悲しいことはありませんでした。
この経験を通して、私は固く心に誓いました。
「知識がないことで、悲しい思いをする人を一人でも減らしたい」
このブログは、その私の誓いを「かたち」にしたものです。
私の経歴と専門性について


このブログでお伝えしている情報は、すべて私の現場での経験に基づいています。
- 主任仏具コーディネーター
創業60年以上の老舗仏具店で、主任コーディネーターを務めています。個人のお客様一人ひとりの想いと、ご家庭の状況に合わせた最適な仏壇・仏具の組み合わせをご提案する専門家です。 - 位牌の文字彫り職人(彫刻機オペレーター)
故人への想いを「かたち」にする、最終工程を担当しています。これまで4社の彫刻機(グラボテック社、ローランド社など)を扱ってきた経験から、最高の品質を見極めます。 - 寺院様担当
個人のお客様だけでなく、国宝に指定されているような歴史あるお寺様にも出入りし、専門的な仏具をお納めしています。
仏具の知識は、あなたと家族の「品格」を高める


仏事の作法は、間違えたからといって、誰かから罰を与えられるわけではありません。
しかし、知らないままでいると、いざという時に不安になったり、恥ずかしい思いをしたりすることがあるかもしれません。
よく「親から教わっていないので…」とおっしゃる方がいますが、私は逆の視点を持っています。
このブログで知識を身につけ、それを実践する。
そして、胸を張って「これは大切な教えです」と振る舞うことができたなら、それはご自身の品格だけでなく、大切なご両親の品格をも、さらに高めることに繋がるのではないでしょうか。
このブログは、そのためのささやかなお手伝いができれば、という思いで運営しています。
おわりに:気持ちを「かたち」に


仏具は、目に見えないご先祖様への感謝や敬う「気持ち」を、目に見える「かたち」として表したものです。
お仏壇を正しく、美しく飾ることで、その大切な心は、言葉にしなくても周囲に伝わります。
そして、ご先祖様を敬うその美しい姿は、必ず次の世代にも受け継がれていくはずです。
合掌