- 仏壇の花は、生花でなければいけないのでしょうか?
- 夏場など暑い日が続くと花がすぐに枯れてしまいます。造花にしても構わないのでしょうか。
- 生花に代わるものを飾ってもよいのでしょうか?
お仏壇に花を飾っていますが、その度に疑問に思い、気になっているので正しいことを知りたい。
せっかくお仏壇を綺麗にお飾りしようとしているのに、間違った知識で残念なお飾りになってしまっている。
法要やお盆がくるので、綺麗に正しくお飾りしたい。
創業60年以上の老舗仏具店にて、12年以上勤務中。
国宝、重要文化財指定の寺院にも出入り。
各宗派の寺院、一般仏壇仏具に関する専門家。
この記事を読むことで、仏壇の花を正しく綺麗にお飾りすることができます。宗派による違いや、お飾りを解説していきます。
故人を偲び、先祖に感謝の気持ちを正しく表現して、綺麗にお飾りしていきましょう。
結論!生花?造花?
まず一番疑問の、生花?造花?はどちらが正しのか?
結論、生花です!!!
やっぱりかとお思いの方も多いかと思いますが、生花が一番です。
ではなぜ生花が一番なのかを、解説していきます。
造花は悪いのかという疑問もあると思いますが正しい意味がわかればその疑問も解決します。
生花をお飾りする意味
生花を飾る意味としは、命の象徴を意味しています。わかりやすく言えば、必ず生花は枯れます。花の一生は短く、見ている私たちに命のはかなさを伝えています。
また仏さまの世界である、お浄土はみずみずしく清らかな花に包まれたとても綺麗なところとされています。仏壇のお飾りを荘厳(しょうごん)と言って、お浄土の素晴らしさが伝わるように表現されています。
生花の飾り方
生花の飾り方にも人それぞれあると思いますが、綺麗に飾るポイントがあります。
そのポイントを押さえて飾っていくと、品よく綺麗に見えます。
まず、飾りつける花の高さを花立の高さの1.5倍から2倍の高さになるようにします。
ポイントは、平面的にならないように左右前後に奥行きがあるように立体的に立てることです。
造花を飾る場合もある!?
今まで生花がいいと言ってきましたが、造花を飾る例外もあります。
スーパーなどで売っている造花ではなく、正式仏具の造花があります。
常花(じょうか)や木華(もっか)と言って、金属や木、プラスティックで造られた飾り花になります。
ただ、気をつけほしいのが浄土真宗(お西)と真宗大谷派(お東)の宗派に限っては使いません。
真宗系は、生花にかなり重きを置いているため推奨していません。
購入する際には、仏具店または私にご相談ください。
花立の大きさによって、常花も号数があるのであらかじめ花立の高さと口径を測っておくと安心です。
また、常花を飾って更に生花も飾ることもあります。その場合は、別に生花用の花立を置くようにします。
結論!生花が一番!
結論、生花が一番です。本来の意味がわかれば生花が一番ふさわしいということです。
仏具全般に言えることなのですが、心を形にして現すための道具が仏具です。
つまり、手を抜くために造花にするということは、あなたの”心のまま”ということになります。
ただ造花を使ったから、バチや祟りがあるという訳でもありません。
どうしても、身体的な問題や環境などにより仕方ない場合は造花も必要なこともあります。
まとめ
生花をお飾りすることで、今、命と知恵を先祖からいただいたことに気づき感謝することに重きを置いて考えて良いと思います。
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