【仏具店員が断言】仏壇に造花は失礼?その考えが古い3つの理由

「本当は、手間のかからない綺麗なお花を仏壇に飾りたい…」
「でも、どこかで『造花は手抜き』『ご先祖様に失礼』という声が聞こえてきそうで、一歩踏み出せない…」

長年、仏具店でお客様と接していると、このお悩みを本当に多くの方が抱えていると実感します。

こんにちは。仏具店員歴16年以上のスギです。
今日は、そんなあなたの長年のモヤモヤを解消するために、プロとして、はっきりと断言します。

「仏壇に造花は失礼」という考え方は、現代の状況においては、もう古いかもしれません。

なぜ、私がそう断言できるのか。
この記事では、その根拠となる「3つの理由」を、仏具の専門家として徹底的に、そして分かりやすく解説していきます。

この記事を読み終える頃には、あなたは罪悪感から解放され、自信を持ってご自身に合った最適なお花を選べるようになっています。

理由①:そもそも仏花を供える「本当の意味」を知れば、答えが見える

「なぜ、私たちは仏壇にお花を供えるのでしょうか?」
この根本的な問いを考えると、答えは自ずと見えてきます。仏花をお供えする意味は、主に以下の3つと言われています。

  • 仏様の「慈悲」の象徴: 厳しい自然の中で美しく咲く花の姿に、仏様の慈悲の心を見る。
  • 供養する人の「心」を清める: 美しい花を飾ることで、私たちの心が穏やかになり、清らかな気持ちでご先祖様と向き合うことができる。
  • 「命の尊さ」を学ぶ: やがて枯れていく花の姿から、命には限りがあるという真理を学び、今ある命に感謝する。

これらを踏まえて最も大切なのは、ご先祖様や仏様を敬い、常に美しい状態でお迎えしたいという「心」を「かたち」で表すことです。

では、逆の立場で考えてみましょう。
仕事や介護で忙しく、水替えもままならずに枯れてしまった生花が、ずっとお供えされているお仏壇。
これは、仏花を供える本来の意味に沿っていると言えるでしょうか。

むしろ、「常に美しい花で仏壇を飾り続けたい」という清らかな気持ちから選ばれた、枯れることのない高品質な造花の方が、よほど供養の心を表している、と私は考えます。

理由②:実は仏具の世界にも、伝統的な「正式な造花」がある

「そうは言っても、造花は最近出てきたもので、伝統的じゃないでしょう?」
そう思われるかもしれません。しかし、実は全く逆です。

仏具の世界には、古くから「常花(じょうか)」という、木材や金属などで作られた蓮の花の「造花」が存在します。

これは、仏様の世界である極楽浄土に咲き誇る、決して枯れることのない理想の花を表現した、非常に格の高い正式な仏具です。現在でも多くのお寺様のご本堂で、ご本尊の両脇に飾られています。

つまり、私たちの祖先は、仏具の世界において古くから「永遠に咲き続ける理想の花(=造花)」を尊び、大切にお供えしてきた歴史があるのです。

この事実を知れば、高品質な造花をお供えする行為が、決して伝統を無視したものではなく、むしろその精神性に通じる立派な供養であるとご理解いただけるはずです。
(※ただし、浄土真宗では教義上の理由から、この常花は用いません)

理由③:花の「素材」ではなく「品質」で考える時代になった

3つ目の理由は、現代的な視点です。
「造花」と聞いて、一昔前のビニール製で、誰が見ても作り物と分かる安っぽい花をイメージしていませんか?

そのイメージは、今日で終わりにしてください。
近年の技術革新は目覚ましく、「アーティフィシャルフラワー」「プリザーブドフラワー」と呼ばれる現代の造花は、プロの私が見ても生花と見間違えるほどのクオリティに達しています。

これは、お寺の歴史とも重なります。
昔のお寺は木造建築しかありませんでした。しかし、今では耐震性や耐久性を考慮し、鉄筋コンクリートで建てられるお寺も珍しくありません。

大切なのは、「時代と共に最高の技術や素材を取り入れ、より良い形で後世に伝えていく」という姿勢です。

仏花も同じです。
もはや「生花か、造花か」という古い二元論で悩む必要はありません。
これからの時代は、「ご先祖様にお供えするのにふさわしい、高品質で美しい花か、そうでないか」という「品質」こそが、新しい判断基準になるのです。

【まとめ】自信を持って、あなたに合ったお花を選びましょう

「仏壇に造花は失礼」という考え方が、なぜ古いと言えるのか、その3つの理由を解説しました。

  • 供養の【本質】は心枯れた花を放置するよりも、常に美しい状態を保つことの方が大切。
  • 仏具の【伝統】に「常花」あり造花を供える行為は、古くからの供養の形に通じる。
  • 現代の【技術】は高品質もはや素材ではなく「品質」で選ぶ時代になっている。

もう、罪悪感や迷いを感じる必要はありません。
生花を供えるのが好きな方はもちろんそのままで。もし、管理が大変だと感じているのなら、どうぞ胸を張って、高品質で長持ちする仏花を選んでください。

あなたのライフスタイルと、ご先祖様を想う清らかな心に正直に、最適なお花を選ぶこと。
それこそが、最高の供養に繋がるはずです。


「具体的に、どんな高品質な仏花があるのか見てみたい」
そう思われた方は、こちらの記事で私がプロの目で厳選したおすすめのお花を紹介しています。ぜひ、ご覧になってみてください。

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この記事を書いた人

スギのアバター スギ 主任仏具コーディネーター

老舗仏具店にて16年以上勤務中。国宝寺院、重要文化財寺院、担当。仏壇、仏具、荘厳のプロ。

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